風上風下の語りの日々・・・
 
変わり者の管理人が送る、無駄な語りと呟きの日々・・・
 

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【リハビリ長編】宇宙(はて)なき夢のクレセリア:1

それは、時の竜の咆哮か。
それとも次元の竜の嘶きか。

闇夜の空がギリリと震えると、2つの光球がどこからともなく
まるでUFOのように現れた。


闇夜に輝く2つのUFOに驚いたムックルの親子が、バサバサピーピーと騒ぎ立てると
森のヤミカラスたちも同じように騒ぎ出し、さらにはムウマが怯えだして
あれよあれよと静かな森は連鎖的に、合唱隊へと姿を変える。

合唱隊の歌を聞く事もなく、2つのUFOは夜空に軌跡で絵画を描くと
互いに正反対の方角へと飛んでいった。
しばらくしてやっと森の合唱隊が歌うことを止めると、再び静かな闇夜が戻ってきた。

三日月はキラリと輝いて、子供のムックルに“良き夢”が見られるようにと、
遥か空の上で見守り続ける・・・。



竜が“嘶く”不思議な世界。
UFOが迷い込む不思議な闇夜。
三日月が見守る不思議な時間。
そこは遠き遠き北の大地。
まだ降雪していないシンオウの大地に、その晩2つUFOが姿を現し、そして消えた。




「・・・それでは次のニュースです。昨日ユニバシティで行われたユニバシティ研究所主催
 “第24回宇宙技術シンポジウム”において、ユニバシティ研究所の宇宙工学の権威で
知られる エキャプス博士が、特殊な鉱物を炉心へと利用した新型動力炉の完成を発表しました。
この新型動力炉には・・・・・・」


昼間なのに薄暗い森の中で、堅苦しい内容の音声がどこからか聞こえてくる。
その音質から判断するにこの音声はラジオから流れているもののようだ。しかも、若干音が安定
しない辺りこれは安物のラジオだろう。

音がする方に近づいてみると、そこには2人の男女と、1匹の猫型ポケモンが歩いている。
2人の服装はよく似ていて、動きやすい作業服のような服を着用している。
さらによくよく見てみると、後ろを歩く猫型ポケモンは4足歩行ではなく、前を歩く2人の男女と同じように
2本の足で器用に歩いてる。


「ここ、どこらへんなのかニャ・・・。」


ラジオの音声以外、人声が無かったこの2人と1匹の沈黙を破ったのは
最後尾を歩いていた猫型ポケモンだ。
どうやらこの猫型ポケモンは人語を話すらしい。


「うーん、ラジオが聞けてるあたり、そんなに街から離れた場所じゃないと思うんだけどなー」


やや青みがかった髪色をした2人の内の男が、猫型ポケモンへと言葉を返す。
どうやら猫型ポケモンの話す人語は、我々以外にもしっかりと聞き取れているようで
間違いなく猫型ポケモンは人語を話し、また人間と会話ができるようだ。


「もう半日位歩き続けてるけど、一向に森から抜けられないってのは結構しんどいわよねぇ」


ワインレッドに近い色をした長髪の女性は、その容姿から容易に想像できるようなことを
言い放つのかと思いきや、男の意見に同調する言葉を話す。
どうやらこういったことに相当場慣れしているようで、この程度のことは想定の範囲内だったようだ。



11月3日(火)02:22 | トラックバック(0) | コメント(0) | リハビリ長編 | 管理

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